【書評】発酵から地域の文化・歴史を読み解く”発酵文化人類学”!アウトプットから内容を深めよう!

書評

本日もおつかれっす(__)
自動車教習所で食べた味噌汁が人生で一番うまかった、かぼちゃコロッケです。

今回は発酵デザイナーの小倉ヒラクさん著”発酵文化人類学”を紹介したいと思います!

分厚めの本ですが、身近な物事と関連させてしゃべり口調で書いてあるのですごく読みやすくなっています!

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発酵文化人類学|著者「小倉ヒラクさん」

複雑な経歴をもつ著者の小倉ヒラクさんについても軽く紹介させていただきます!

1983年:東京にて免疫不全の虚弱体質で生まれる

2000年頃:大学時代で文化人類学を学び、4年次にパリで絵描きの修業をする

2007年:無職で卒業し借金してゲストハウスをはじめ、世界中から旅行者が集う

2008~2010年:スキンケア会社でデザインの仕事をスタート。働きすぎで免疫不全になり、発酵に出会う

2010~2012年:独立するが、地方の一次産業に関わる仕事が入ってくる

2012~2014年:東日本大震災を機に世の価値観が変わり、仕事が発展。起業する

2014~2015年:再び独立。発酵デザイナーを名乗り、本格的に微生物の研究をスタート

2015~2016年:山梨県に拠点を移す。メディアからの取材が相次ぎ多忙をきわめる

2017年~:今までやっていた仕事をストップし、発酵文化人類学とともに全国巡礼

2018年~:テクノロジーにより深く関わりつつ、フィールドワークを重ねる

2019年~:発酵ツーリズム展の成功、発酵カルチャーを発信する拠点を展開

ざっとみるだけでも行動力がやばいですよね………….(; ・`д・´)
人生何とかなるって生き方で、心のままに自由に生きてるって感じがかっこいいですわ。

本書でも述べていますが、人生無駄なことはないというのは1つもない!!
というのを見事に体現しています(>_<)

小倉ヒラクさんの詳しい紹介はこちら
          Twitterはこちら

発酵文化人類学| 概要

全体を貫くテーマとして「神=自然=ヒト」が掲げられています。

なかなか複雑にかみ合いますが、順を追っていけば無理なく読めました(#^^#)

1.ホモ・ファーメンタム~発酵する、ゆえに我あり~

昔の人間たちは麦やブドウが浸水し、いつの間にかプクプク泡が出てビールやワインになった。

適切な時間・手間をかけると麦やブドウからサイコーのものができると知ったことから、ヒトは発酵を計画するようになった。ヒトをヒトたらしめる理由。

ヒトは神にお米を備えるうちに米がカビてお酒になることを学んだ。

かつてスサノオはヤマタノオロチに酒を飲ませて倒した。
この話は、「清い酒で鎮めた」とも「荒ぶる酒で打倒した」ともとることができる。

神も発酵も、秩序と破壊の両方の顔があるということです。発酵と腐りは隣りあわせだから。

2.風土と菌のブリコラージュ~手前みそとDIYムーブメント~

レヴィストロースの有名な概念に「ブリコラージュ(器用仕事)」がある。

限られた食材の中で工夫することで、食べ方を工夫し食べ飽きない工夫がされてきた。

納豆ご飯+味噌汁を分解すると、大豆+麦+米だけです!
それだけでは満足できないのに、発酵が関わるだけでなんなら贅沢な朝ごはんに変わっちゃう!

そのようなブリコラージュは、長い年月かけて一般家庭で培われてきた文化です!

食品の腐敗を防ぐ主要な加工は

  • 塩(砂糖)をいっぱい入れる
  • ph値を酸性かアルカリ性に傾ける
  • アルコールに浸ける

3.制限から生まれる多様性~マイナスをプラスに醸すデザイン術~

全国には様々な発酵食品があります。

これらは、地域の風土に合わせて合理的にデザインされてきました。

本書では特徴のあるものとして以下が挙げられています。

  • すんきの無塩乳酸発酵
  • 碁石茶の二段発酵
  • くさやの複雑系発酵

4.ヒトと菌の贈与経済~巡り続けるコミュニケーションの環~

ヒラクさんは本書で最も難しいと述べていましたが、例えや実例があり読みやすかったです!

章内で「全体的給付」という言葉が出てくる。
これは「物々交換(貨幣交換)」と対をなす言葉で、複数人で交換する「クリスマスプレゼント交換会」みたいなことです!

「全体的給付」の利点は交換するものはもちろん、その副産物(儀礼、踊り、祝祭etc)である。

微生物とヒトもそのような贈与の関係にある。
ヒトが微生物が嬉しい環境を用意し、微生物から恩恵を受けとる。

5.醸造芸術論~美と感性のコスモロジー~

アートと発酵の関連性が述べられている。

どちらも作り手が芸術や醸造を通して自分の捉えた自然を表現し、受け手が作品を通して追体験し自分の経験に考え直す。

ヒトの味覚は、

  • 生理的な欲求(のどの渇き、おなかの減り)
  • 快楽物質への中毒(こてこてラーメン)
  • 文化的な慣れ(お母さんの料理が食べたい)
  • 情報への信頼(有名なお店だからおいしい)

しかし、この中の生理的な欲求はあまり関与しない。

そのためかなり頭で考えることが味覚にも影響していることがわかる。
アートと同じくヴァーチャルな世界を体験できることが味覚にもつながります。

6.発酵的ワークスタイル~醸造家たちの喜怒哀楽~

この章では醸造家をピックアップして、醸造家の仕事に関してなどを紹介しています。

紹介されている醸造家は以下になります!

  • 新政酒造 杜氏 古関弘さん
  • 五味醤油 6代目 五味仁さん
  • ミツル醤油 醸造家 城慶典さん
  • マルサン葡萄酒 醸造家 若尾亮さん

各醸造家が個性を発揮するために創意工夫を凝らし、こだわりを持って制作している。

各醸造家を詳細に紹介してくれているからこそ、そこの商品にすごく興味を惹かれる章になっています!
味音痴だけど違いが判るか試してみたい、、、!!

7.よみがえるヤマタノオロチ~発酵の未来は、ヒトの未来~

この章はわかりづらかったです、、、、。

理由としては最先端の話を説明するために、ヒトの遺伝子原理から細かく説明してくれているので、頭がパンクしました(+_+)

これまでの贈与の環やブリコラージュなどが再びかかわってくるので、
本書全体として環のなかにあるという考え方を感じました。

全てを順番に説明すると長くなるので各自お読みください!!!

簡単に言うと、循環している社会は冷たい社会(贈与の環)、直線的に進化していく社会は熱い社会(ブリコラージュ)
ヒトが感動するとき、そこには物理的な現象とヴァーチャルな情報が複雑に絡まり合って生まれるヒトの「感性」が働いている。その感性はどの時代・場所で生まれ、どんな人生を送ってきたかという「歴史」に紐づいている。

ということです!!

発酵文化人類学|私の生活と発酵との関連を考える

私はこの本を読んで、自分の発酵食品への関心のなさを改めて考えました。

小さいころに調味料のことなど全く興味がなかった私は、学生になっても安いのを選んで買う生活でした。

私と同じように「今日はこの味噌にしよう!」「この醤油がお気に入り!」とか発酵食品にこだわりのある学生は少ないと思います。
限られたお金の中で知らないものの質を上げようとは、なかなか思い立たないからね(-_-;)

私は小さいころからラッキョウが好きなんですが、小倉ヒラクさんのサイトたまりラッキョウなるものを見つけました!
ラッキョウ、味噌、醤油、お酒etc、何か一つ自分の食生活のレベルをグレードアップしてみようかな(*‘∀‘)

発酵文化人類学| まとめ

以上、”発酵文化人類学”を読んだアウトプットでした!
概要のまとめ方下手すぎてすみません…….

本書で紹介されている発酵食品の紹介の仕方がすごく魅力的に紹介されており、味わってみたいなと思わされる本でした!

甲州ブドウ醸した白ワインを飲んでほしい。ソーヴィニオン・ブランのような鋭い酸味もなければ、シャルドネのような濃厚さやジューシーさもない。穏やかな飲みくちのあとに、子どもの頃におやつで食べたブドウのなつかしい香りが広がり、わずかに果皮のコクと種の味が後口に残る。余韻もひたすらに穏やかかつ爽やかで、甲府盆地を吹き抜けていく初夏のそよ風のような味わいだ。決して強い飲みごたえのあるワインではない。
しかしこの穏やかさと軽快さこそ、甲州ワインのイノベーションだ。それはなにか?
「和食にバッチリ合うワイン」というイノベーションであるよ。

引用 発酵文化人類学より

発酵+文化人類学は語られれば語られるほどにその深い関連性にハマっていき、風土の歴史とともに発酵食品も変化してきたんだとわかりました。

普段の生活にも関連してくる題材もあるので、誰でも入りやすい本だと思いました。
無難に選んでしまいがちな発酵食品について深く知り、新たな嗜好品として楽しんでみてはいかがでしょうか?

コメント

  1. […] […]

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